岡崎ってこんなまち Okazaki家康公スイーツ

夏休みが近づくにつれて、子育て世代を悩ます自由研究テーマ。

せっかくなら、ご自身もお子さんと一緒に楽しめ、学びのあるテーマを選びたいですよね。

今回は、そんな悩めるご家庭におすすめの「お香づくり体験」を取材してきました。

体験場所は、徳川家康公ゆかりの神社である菅生神社です。

家康公が25歳の時、厄除開運祈願をされ、社殿・寄進田など厚く崇敬されていました。

菅生神社の詳細はこちら!

今回教えてくださったのは、「たまも庵」の磯貝かぐら先生。

主に三河地方のお寺や神社で、日本の歴史・文化の流れに沿った、手作りお香体験を提案されているかたです。

今回作成するお香レシピは、嵐の松本潤さんがテレビ番組内で体験をしたことで話題を集めた、徳川家康公の調合記録「香之覚」に基づくものです。

使用する香料は、下記のとおり。

沈香(じんこう)、丁子(ちょうじ)、貝香(かいこう)、白檀(びゃくだん)、薫陸(くんろく)、甘松(かんしょう)、鬱金(うこん)麝香(じゃこう)

これに粉上の炭とはちみつを追加します。

全て天然の香原料で、なかには言葉では形容しがたい香りのものもありました。

 

 

特に沈香は甘く、少し刺激的な、初めて嗅ぐ複雑な香りでした。

人工的に生み出すことが難しい香りで、とても高価な香原料とのこと。

天下を取った家康公だからこそ使うことができたのでしょう。

 

 

また、甘松は沈香と対照的で、嗅いだ瞬間に臭いと感じる香りでした。

一言で言い表すなら1日履いたあとの靴下のにおいです。

 

 

先生によると、甘松の臭い香りがあってこそ、奥行のある香りになるそうです。

個性的な香原料を用いレシピを完成させたところに、家康公の香りに対するこだわりがうかがえます。

全香原料と炭をすり鉢に入れ、すりこぎで混ぜていきます。

徐々に香原料とは違った香りに変化していきます。

はちみつを入れ、粘り気をだします。

普段は料理に使うはちみつが、お香づくりにも活躍するとはびっくりです。

はちみつを入れてからが非常に固い。

力を込めて混ぜていくと、生地がすり棒にくっつくほどの粘度が出てきました。

最後に丸くしていきます。

これが意外と繊細な作業。

体温で手の平に引っ付き、なかなか丸くなってくれません。

やっと完成させることができました。

思った以上に大きなサイズの香料が完成。

実際に火で温めて香りを嗅ぎました。

正しくは、「香りを聞く(聞香)」というらしいです。

むっくりとした甘さと、鼻の奥をくすぐるようなスパイシーな香りがあり、それでいてどこか落ち着くような感覚があります。

言葉では伝えづらいので、ぜひ皆さんご自身で聞いていただきたいです。



 

様々な香原料を混ぜ合わせ、初めて完成するお香。

その奥深さと魅力に触れられた体験でした。

保護者の皆さんもお子さんも2人そろって楽しめる体験だと思います。

自由研究としても、匂いの調合、変化の科学的観点、また、日本の文化歴史を掘り下げる社会的観点で、幅広く研究できるのではないでしょうか。

自由研究テーマとして、また、思い出作りに、ぜひ親子でご参加ください。

今後開催予定の講座

菅生神社でのお香体験は2カ月に一度、第三火曜日に開催される予定です。

開催予定の講座テーマは次のとおりです。

6月        防虫香

8月        蚊取り線香

10月      聞香(キャラの焚き比べ)

12月      訶梨勒(かりろく)

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