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初めての取材に挑戦しました!

個性的な万年青

◆東海愛知新聞コラム◆

 突然ですが、皆さまは「万年青(おもと)」という植物をご存じですか?実は、かの徳川家康公がとても愛した植物なのです。今回、そんな万年青の栽培・販売を行う岡崎市羽根町の「宝生園(ほうしょうえん)」を取材しました。
 宝生園は明治18(1885)年に創業し、今も歴史と伝統を守る万年青専門の園芸店です。4代目の水野圭子さんと共に万年青を手に取って観察すると、1つ1つに輝く個性と魅力があり、人間のような植物であることを実感しました。また、万年青それぞれに付けられた名前は、お酒の名前や鳥の名前など、万年青の特徴に合ったとても面白いものでした。
 古くから愛され、岡崎との深い結びつきがある万年青。皆さまも万年青を育ててみてはいかがでしょうか?

(2024年2月17日(土)掲載)

万年青について

〔万年青とは〕
・万年青は、日本に自生するスズラン科の多年草。一年を通して豊かで美しい緑色を保つことから古来、縁起の良い植物とされています。その名の語源には二つの説があり、中国で漢方薬として用いられた「烏木毒(wo-mu-tu)」が日本に伝わり、(o-mo-to)となったという説。一方は、大分県の宇佐神社のご神体の山が「御許山(おもとさん)といい、美しく優秀な植物が自生していたことから「おもと」と名付けられたとする説です。

〔万年青と家康公〕
・万年青栽培の歴史は古く、室町時代後期には観葉植物として栽培されていたといいます。しかし、この万年青を一躍有名にしたのは徳川家康公。慶長11年(1606)、徳川家康公が江戸城本丸御殿に入城する際に、三河国の長島長兵衛が「天福の霊草」として万年青を3鉢献上したといいます。家康公は言い伝えに従い真っ先に城に持ち込み、床の間に飾りました。以降、徳川家康公の繁栄、泰平の世が長く続くのも万年青のおかげと、引越には万年青を飾る風習が広まり、今に伝わります。これが、「引越おもと」の由来です。

〇宝生園:はじめの一歩!万年青のしおりより

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